がんは、本邦における死因の第1位であり、長期化しているがん治療を円滑に進める上で、疼痛管理がますます重要な位置づけとなっている。近年、様々なオピオイド鎮痛薬が発売されたことにより、がん患者さんの疼痛管理にも多様な薬剤の選択肢ができた。
非臨床の世界では、米国での2001年から2010年の「Decade of Pain(痛みの10年)」を契機として、オピオイド鎮痛薬の基礎的エビデンスが数多く報告され続けている。さらには、臨床的にも、多くの医療者の日々の業務の中での知見をもとに、多くの臨床報告がなされている。