アレルゲン免疫療法はアレルギー性鼻炎の自然経過を変えることのできる治療であり、症状の改善や使用薬剤の減量を期待することができる。ただし、長期の治療あるいは観察期間に及ぶような検討は、ランダム試験で検証することは難しく、実臨床のデータ(RWD: Real world data)に依るところも大きい。最近では、RWDの意義が見直され、ARIA(Allergic Rhinitis its Impact on Asthma)では、ガイドラインの作成にRWDを反映することも提言されている。本カンファレンスでは、最新の市販後調査の結果報告も含め、舌下免疫療法に集まる「臨床的寛解」への期待について話を進めたい。